ココの生き抜く力
朝、昨日の午後にいたところからあまり動いていないようだ。ココの力を信じると言いながらも、心配がつのる。氷が厚くなっている。気温が上がったとしても、表面だけが溶けて、かえってココが滑ってさらに動けなくなると思った。
今日は年末の休日である。公園の人に頼めない。私たちは、濠の右側の岸近くにココが通れる水路を作ることにした。氷を割っていれば気温の上昇とともに石橋への道ができる。ココに近づき過ぎると逃げるから、慎重にしようと決めた。2人で2時間かけてココの様子を確認しながら少しずつ氷を割っていった。しかし、あと10メートルくらいのところでココはさらに遠くへ逃げていった。
すべて徒労に終わった。本当に私たちは愚か者である。ココをさらに疲れさせてしまった。やることが空回りしてココと公園の人を困らせている。
どうか幸いが重なってココが助かりますように。ココがこの冬を乗り越えることができますように。
午後(15:36)、奇蹟が起きていた。ココが石橋の下にいる。朝、石橋付近の氷も割ろうとしていたとき、警備員がやってきて止められたため、十分なスペースを確保できなかったのが残念。今、割ってあげたいけれど、またココを怖がらせることになるから、我慢・・・。
それにしてもどうやって戻ってきたのか?ココが氷上を逃げるとき、両足でヨタヨタ歩くのではなく、体全体を使って這うように移動した。北側の濠に落ちたときに脚を痛めたのかもしれない。
必死で水路に辿りつき、砕けた氷をかき分けて泳いできたのだろうか?あるいは這ってきたのか?それとも公園の人が助けてくれたのか?だとしたら、石橋付近の氷をもう少し割ってくれているはず。氷上からも水路からも推測できない。いずれにせよ、ココは石橋に戻って、久しぶりに餌と水にありつけた。やはりココは生き抜く力を持っている。
ココ、石橋に戻ってくれて本当にありがとう。とても疲れたでしょう。今夜はぐっすり眠れますように。また明日ね。
ボート乗り場付近のカルガモさん、ココがようやく石橋にたどり着きました。みなさん本当にありがとう。