ココへ(続き)
昨冬は、何も心配せずに毎朝あなたに会いにきました。あなたは当然のように石橋付近にいました。この冬は、雨や雪がとても少なく、急に冷え込んだり気温が上がったりを繰り返す異常気象で、あなたは4回も石橋から遠いところで氷に閉じ込められました。水位が低いため、そしてあなたの脚が去年よりも弱っているため、だんだん石橋の下の冬の寝床に上がることができなくなり、氷の上で眠るのを余儀なくされました。
最期の日、あなたは石橋付近の左側から斜め遠くの右側に移動し、岸に上がって、ようやく落ち葉で覆われたところで休むことができました。初めはありったけの力で懸命に歩を進めたのだろうと思いました。でも、あなたのことを考えながら公園を歩いているうちに、もしかしたら、公園の生きものたちの力がひとつになって、あなたを静かに落ち葉の布団に導いてくれたのかもしれないと感じるようになりました。人間には分からない、生きものたちの総力が中濠の長老であるあなたを包んでくれたかもしない・・・。何となく、あなたは苦しんだのではなく、安らいだように感じます。
このブログはあなたを記録するためのものでした。旅立った後、どうしたらよいものか迷いました。ブログを終わらせることは、あなたの最後の半年間の日々の記録がインターネット上から消えることを意味します。考えた末、しばらくの間、公園に今生きているものたちのことを記録していくことにしました。あなたもときどきこのブログに登場してください。よろしくお願いします。
ココ、あなたがよく上陸していた石橋の右側にカルガモが久しぶりに来ています。長老がいなくて寂しそうです。