弘前公園に住んでいる白鳥

ココは弘前公園に40年近く住んでいたコブ白鳥です。桜ちゃん、シロちゃん、ガー子、コブちゃん、スーちゃん、隊長などたくさんの名前を持っていました。このブログにココの最後の約半年間(2019年8月2日~2020年1月5日)の毎日の様子を記録しました。ココが旅立った後、ココの思い出とともに公園に今生きているものたちについて記録していきます。

再び氷に閉ざされた

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杉の大橋の植物園側の中央あたり(朝)

朝、再び氷に閉ざされていた。氷を割って移動した形跡がある。

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石橋の右隅。ココの羽根が・・(朝)

昨夜は石橋の右隅で過ごしたか、ココの羽根が凍っている。

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夜明け頃に薄氷を割りながら杉の大橋に向かって進み・・(朝)

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辰巳櫓のコーナーを右折して・・(朝)

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杉の大橋に近づいたけど、戻ろうとして・・(朝)

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頑張って氷を割ったけど・・放射冷却(朝)

いつものように杉の大橋からパンをもらおうと考えたのだろう。氷はまだ割れるくらいの薄さだったから、頑張ったんだね。昨日の午後、黙々と雪囲いをしている人たちに遠慮して私たちがパンやりを断念したせいで、特にお腹が空いていたかもしれない。植物園側には氷を割って進んだ形跡がある。

杉の大橋に近づいた頃に氷が厚さを増してきて、石橋に戻ろうとしたようだが、放射冷却のために、氷は体で割れないくらいの厚さになって、ココは動けなくなったと推察する。

去年、ココが氷に閉ざされたのは12月末の1回だけである。石橋から少し遠くの右側に3日間閉ざされた。ココはいくつかの幸いが重なって石橋に戻ってこれた。大きな幸いは、木から落ちた雪に刺激されてココが石橋に向かって歩きだしたこと、石橋までの距離が長いわけではないこと、そして偶然石橋付近に来た除雪車の運転手さんが見事に石橋付近の厚いシャーベット状の氷を割ってくれたことである。それ以降、ココは春が来るまで石橋付近で過ごしてくれた。夫と私は、この出来事に遭遇したことでココへの関心が高まり、毎日朝と午後に様子を確認するようになった。

今年、ココが氷に閉ざされたのはこれで2回目。急に寒くなったり、妙に暖かくなったりで、氷が張ったり溶けたりを繰り返すから、ココは判断を間違ったかもしれない。

今回は石橋からとても遠い場所である。最初に氷に閉ざされた12月6日はボートを進めることで割れる程度の氷だと思ったが、今朝の氷はもう少し厚そうだ。どうしたらココを助けることができるだろうか?気温が上がって氷が薄くなってくれますように。ココの体力が持ちますように。

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ココはさらに難しいところに移動した(午後)

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羽根の抜けたところが冷たそう・・(午後)

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もがいても水かきがすべってしまう(午後)

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どうしたら助けられるか?(午後)

午後、朝の位置から杉の大橋側に移動していた。疲れている様子。何度もがいても中途半端に溶けた氷で水かきがすべってしまう。

夫が一か八かで長い棒で岸辺から氷を割った。とうてい届く距離ではない。一緒に心配してくれた男性も手伝って、ココを何とか水面に移動させようと試みた。

きっと、これが刺激になり、ココは長い首を左右にゆらゆら動かして、体を氷にぶつけたりしながら杉の大橋の下に移動した。橋の下に幸い水面が出ている部分があった。朝から何も食べていないはず。もってきたパンを食べてもらうことができた。

公園の人たちにとって私たちの行為は非常に迷惑であることは十分に理解している。また、ココをさらに疲れさせた可能性もある。何が正しいか分からない。しかし、手をこまねいて、ココが衰弱していくのをただ見ているわけにはいかない。

今夜、杉の大橋の下でココが体を休めることができるといいが・・・。少なくとも濠の中央で立ち往生するよりはいいと思いたい。

明日の朝、元気な姿を見ることができますように。何らかの幸いが重なってココが石橋に戻れますように。