弘前公園に住んでいる白鳥

ココは弘前公園に40年近く住んでいたコブ白鳥です。桜ちゃん、シロちゃん、ガー子、コブちゃん、スーちゃん、隊長などたくさんの名前を持っていました。このブログにココの最後の約半年間(2019年8月2日~2020年1月5日)の毎日の様子を記録しました。ココが旅立った後、ココの思い出とともに公園に今生きているものたちについて記録していきます。

ヨシを大切にしてくれませんか

蓮池と中濠に加えて、去年はボート乗り場の南側がカイツブリの第3の繁殖場所となり、3羽の雛がスクスク成長して巣立ってくれた。3組のカイツブリ夫婦が子育ての場所として弘前公園を選んでくれている。奇跡のようだと思う。

ボート乗り場の南側のカイツブリご一家(2021年9月20日朝)

ヨシの茂みは落ち着きますね(2021年10月2日朝)

去年、三角池に加えて、ボート乗り場の南側はバンの繁殖場所ともなった。

ボート乗り場の南側のバンご一家(2021年7月19日朝)

しかし、ボート乗り場のヨシは受難である。ヨシが岩木川から流れてくるゴミをトラップするため、悪臭が発生し、近隣住民からクレームが出るという理由で、公園管理者はヨシを除去したいようである。

ヨシ自体は水質浄化作用を持ち、豊かな生態系を生み出すため、全国ではヨシを保全する試みがなされている。ヨシの保全には十分な計画を立てる必要があり(ヨシ群落の保全|滋賀県ホームページ)、刈り取りは少なくとも水鳥たちの繁殖時期を避けるべきである(ヨシ植生帯管理計画(案) )。

 

去年の同じ頃、ちょうどバンが子育てをしているときにもボート乗り場のヨシが刈り取られた。でも控えめに行われたため、ヨシはバンご一家を守り、3組目のカイツブリの繁殖場所ともなった。

控えめに刈り取られたヨシの茂み(2021年7月21日朝)

今年の春、ボート乗り場の岸辺を工事しているときに、ヨシがすっかり刈り取られてしまった。これではバンもカイツブリも営巣できないと非常に悲しかったが、繁殖時期の前であったのは幸いであった。

夏になり、ヨシが少しずつ増えてきた。あともう少し茂って欲しいと思っていたときに・・・

カイツブリが戻ってきた(2022年7月19日午後)

本当にありがとう(2022年7月19日午後)

その翌日(7月20日)に事件が起きていた

ヨシがほとんど刈り取られた(2022年7月20日午後)

ヨシは少しだけ残された(2022年7月20日午後)

ボートがまだあるから、残ったヨシも心配である。去年は控えめだったのに、今年はどんな理由でこんなに寂しい姿にしてしまったのだろう。

岩木川からのゴミはボート乗り場の南側の一箇所(写真左上)から流入する。ゴミが問題であるならば、岩木川からの流入口(あるいは西濠北側への入口または西濠からの出口)で定期的にゴミを収集すればよいのであって、大切なヨシをあたかも無計画に刈り取る必要はどこにもないと思う。

そもそも、なぜ水鳥の繁殖時期を狙うのか?熟考・再考をすることなく、単純に去年もこの時期にやったから今年もやっているだけなのか?

ほんの少し残されたヨシの中に・・

カイツブリの巣?(2022年7月20日午後)

あのカイツブリカップルが作った巣かもしれない。真っ白なものはなんだろう。卵だったら悲しすぎる。